白山さま なるほど豆知識
Shrine newsletter topic

日本書紀編纂1300年
けが穢れを祓う神・厄を祓う神

白山大神[菊理媛神]は、日本書紀巻一の第五段一書(あるふみ)第十にのみ登場します。それによると、死んで黄泉の国に赴いていた伊弉冉尊(いざなみのみこと)を連れ戻そうとして、夫の伊弉諾尊(いざなぎのみこと)がやってきます。この両神の言い争いが続き、そこに突如としてあらわれたのが菊理媛神(くくりひめのかみ)でありました。ただ、「菊理媛神、亦白(またもう)す事有り」とのみ記されております。菊理媛神の言動はほとんど伝えられていません。菊理媛神が何を言ったのかはわからないのですが、この後「伊弉諾尊聞しめして善めたまふ」とあり、橘小戸(たちばなのおど)で伊弉諾尊は禊をするのでした。
このことから、菊理媛神は、伊弉諾尊に対して禊をするように進言したのではないだろうかと、推測できます。その神格は、穢れを祓う神・厄を祓う神ということが分かります。
詳述のない菊理媛神は、多様な解釈がなされております。名前の「くくり」は「括り」であり、縁結びまたは糸つむぎに関わる。または、「潜り」で禊に必要な水に関わる。さらに、「聞き入れる」など菊理媛神にはさまざまなご利益があります。なかでも縁結びの神様として全国的に有名です。