白山さま なるほど豆知識
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日本遺産認定
大船絵馬

文化庁「日本遺産」の平成29年度構成文化財に、白山神社に奉納されている新潟県有形民俗文化財「大船絵馬」が認定されました。新潟湊開港以前の北前船往来の様子が描かれており、新潟湊と日本海開運の歴史を今に伝える貴重な資料です。北前船は江戸時代中期から明治まで、北海道から新潟、大坂へと、日本の西側の日本海~瀬戸内海を航海した船で、1年の航海で千両もの利益を得ることもできたといわれております。寄港地の一つ新潟には、多くの人々や荷物が集まり、大変重要な役割を担っていた湊であったことがわかります。白山神社には、北前船によって運ばれたといわれる「奉 為海上安全 尾道石工山城屋惣八作」「献 安政三年丙辰六月日 宿近江屋利右衞門客船中」と刻まれた石の鳥居が建っています。荷が軽いままでは船体が安定しないため、瀬戸内を廻る船には石製品を積み込んだといい、この鳥居もその一つ。廻船問屋近江屋の客となった船主や船頭が、海上安全を願い白山神社に寄進したとされています。平成31年(2019)は新潟開港150周年です。「大船絵馬」を通して、湊町新潟の魅力を再発見しませんか。

白山神社拝殿にある大船絵馬

尾道の石工の名が刻まれている鳥居(上)と備前焼の狛犬(下)